開業医による、本当に役に立つ医院開業のコツ

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医院開業すべきか?1 ~必要な資質~

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医院開業すべきか、勤務医でいくのか

勤務医、開業医それぞれのメリットデメリットがある。

どちらを選択すべきかは、様々な考えがあることだと思う。

そこで、この「医院開業」を、開業してしばらく経つ私の視点で、いくつかのファクターから考えていきたいと思う。

具体的には以下の要素をいくつかの回に分けて考えてみたい。

思いつくまま軽いノリで書いているので、内容が薄くても許していただきたい。

「医師の特性(必要な能力)」「できる医療の幅」「開業医の現在の状況(お金についてお金以外について)」「これから予想される開業医を取り巻く状況」くらいから考えてみる(変えたり増やしたりするかもしれない)。


1回目の今回は、医院の開業に必要な医師の「必要な能力」に触れる。


さてまず、「勤務医として必要な能力」はどのようなものか。

「手術が上手」「適切な診断、治療ができる」「患者を集められる」などだろう(大学病院などでは、これに「論文を書ける」が加わる)。

もちろん、「コメディカルとうまくやる」「病院に対し利益を上げる」ことも必要ではある。しかし採用に携わっていないこと、多くの場合利益上昇に伴って給料が上がるわけではないことを考えると、これらに責任を持って取り組むことは立場上難しく、ある意味必然性がないともいえる。

すなわち、勤務医は、医療に対しての「職人」としての能力が高いということが、必要とされる人材であるといえる。


一方、開業医に必要な能力とは何か。

開業医になるということは、当たり前だが経営者になるということである。

私自身、開業前はその事実は頭では分かっていたが、実際やってみるとその大変さを身をもって感じている。

経営者は、「財務」「人事労務」「広告宣伝」「商品開発(ここでは診療)」という幅広い仕事をこなさなければならない。

これらのうち「商品開発」以外の能力は、医師が通常歩んでくる道の中ではほぼ学ぶことをしてきていない領域だ。

もっとも商品開発でさえ、医師が必要と思う医療と、患者が求めている医療、採算がとれる医療が違うことも多く、ここの理解も必要だ。

すなわち、開業医は「医療」について考えるだけでなく、立ち上げた組織を持続、発展させる労力が必要となる。

私の感覚だが、「財務」3割、「人事」4割、「広告」1割、「診療」2割くらいの比率で普段頭を使っている。

勤務医時代は、「診療」7割、「周囲とのコミュニケーション」3割くらいだった気がする。

開業医には上記のような、診療以外の仕事に労力を割く必要があるため、こういった仕事が苦手だったり苦痛だったりする医師は、開業すると非常に苦労することは否めない。

感覚としては、結局何よりも、学生の時に文化祭や部活動で人をまとめた経験が最も活きているような気がする。

この中で特に「人事労務」は開業医が継続的に最も頭を悩ます部分だ。これに関しては、開業医が集まって話すると、必ず話題に上がる。開業後何年目でもここが完全に解決している医師は見たことがない。

また、もちろん開業当初は資金繰りなど、「財務」の心配が最も大きい。しかしこの時期の不安な感情をスタッフに出してしまうと士気に大きく影響が出るため、あくまでも余裕があるように振舞わなければならない。

そういった意味では不安や逆境に動じない精神力も必要だと思う。


乱暴にまとめると、開業医に必要な資質は、

医療以外の仕事に時間が取られることを受け入れられる。もしくはその方が楽しそうと思えること

その中で特に人事の仕事が苦痛でないこと

逆境でも動じない、少なくとも動じていないように見える精神力

などであるような気がする。


実際は、医院の発展には、これに加え経営者としての多くの資質が必要だが、これはまたおいおい書いていきたい(twitterでも過去に触れているのでよかったらご覧あれ)。

こういった仕事より、黙々とあるテーマを追求したいタイプの医師は、勤務医でいる方が幸せなのかもしれない。実際こういったタイプの医師が開業し、苦労しているケースも見る。

文化祭や体育祭でテンションが上がるタイプか、それが医院開業適性の一つのポイントなのかもしれない。

次は、「開業するとやりたい医療はできるのか」に触れていきたいと思う。

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